美女は女神、女神は美女

今日(5月12日)の朝日新聞・夕刊の文化面に「造形集団 海洋堂の軌跡」展と「書家・豊道春海と彫刻家・後藤良」展をとりあげた記事が載っていた。
ようするに「海洋堂のフィギュアと後藤良の彩色木彫には命を吹き込みたいという欲求を通して重なるものがある」という記事。
大胆な論評だがカラー写真での比較までしていて目を引いた。
写真で紹介されているのは「榎木ともひでが漫画『ああっ女神さまっ』(原作・藤島康介)をもとにして作った美女像」と「後藤の天女を連想させる『埋もれたる古都』」という作品。
前者はキャラクターとしてはベルダンディーのフィギュア。
この記事で私がなんとなく気に入ったのは、それが「女神像」ではなく「美女像」と表現されていること。
エキゾチックな衣をまとった後藤の作品が「天女」と表現されているのに対し、ベルダンディーのフィギュアは原作から切り離してみれば単純に「美女像」なわけか。
漠然と「なるほど」という感じ。

それにしても

なぜ『 岡田史子作品集“オデッセイ1966-2003』episode1〜2の中に名作「ほんのすこしの水」が収録されなかったのだろう。
「ほんのすこしの水」はサンコミックスで出た単行本のタイトル・トラックなのだし、その内容やページ数からいっても「赤い蔓草」とならぶ岡田史子の代表作ではないかと思う。
実際、私はこの作品に衝撃を受けて岡田史子にハマったのだし、いまだに一番好きな作品を挙げろといわれればこの作品を選ぶだろう。
NTT出版から出た上下二冊の作品集にもちゃんと収録されていたし、今さら収録が見送られた理由があるとは思えないのだが……。
この疑問に関して、理由をご存じの方がいたら教えて下さい。

タモリ倶楽部

昨夜の「タモリ倶楽部」に音楽家青島広志という人が出ていた。
なんかこの名前はどこかで見たことがあるなーという感じがしたが、もしや飛鳥新社から出た「岡田史子作品集」の監修・解説を務めていた人ではないかと思い当たった。
タモリ倶楽部」で見た青島氏はかなり異色のキャラの持ち主で、またこの番組が新たな文化人タレントを輩出するのではないかと期待させてくれた。
しかしつい先日、岡田史子さんの訃報が届けられたばかりだったので、やや複雑な気持ちがした。
それだけ私は岡田史子作品に入れ込んでいるのだなと、あらためて思った。