申込の備考欄のご紹介、返信 その2

申し込みの備考欄に書かれていたちょっとしたご意見紹介。
第二弾です。
今回はこんなご意見。

文字作品のイベントで、カタログをカラー刷りにする必要はないと思います。一般参加者へのカタログ販売を行わないのであれば、サークル参加者の負担を軽減するため、昔のシンプルなカタログに戻して欲しいです。

さて、文学フリマのサークルカタログは第七回から表紙がカラーになりました。
おおむね好評だとは思うのですが、こういったご意見もあるわけです。
しかし端的に事実を申し上げれば、表紙をカラー化したことで参加者の負担はむしろ減っています
どういうことでしょう。
お手元に第七回、第八回のサークルカタログをお持ちの方は裏表紙をご覧ください。
広告が入っていますね。
第八回では表紙をめくると表2・表3にも広告が載っています。
おかげさまでカラー印刷代+αは賄えているのです。
モノクロ表紙ではなかなかこうはいきません。
また近年、同人誌印刷所の価格設定はカラー表紙が標準化していて、モノクロ表紙にした場合との価格差が縮まってきているというのも見逃せない事実です。
もちろん理想論としては広告無しでやっていくべきというご意見もあるでしょうが、そんな綺麗事では「入場無料・カタログ無料配布」という他の同人誌即売会ではほとんどあり得ない“理想”を続けていくことはできません。


それから、本作りを愛する人たちのイベントなのに「文字作品のイベントで、カタログをカラー刷りにする必要はない」という発想はちょっと志が低いのではないでしょうか。
私や編集担当者は「『文學界』の同人誌月評が無き今、文学フリマのカタログこそ21世紀にも文学同人誌の文化が盛んだったことを後世に伝える役目を担うのだ!」というくらいの気持ちで作っています。
ここまで言うとジョークですが、半分くらい本気だったりします。