庵野秀明『キューティー・ハニー』

昨夜、公開終了間際の庵野秀明監督『キューティー・ハニー』を観にいった。
なんだかこれを真面目に評価するのは難しい。
とりあえずすごいなと思ったのは、庵野監督は人間をモノとしか思ってないんじゃなかろうかというような演出。
恥とか人間の尊厳なんて言っていたら俳優なんてできないんだな。
もっともサトエリはハニーのあのコスプレで雑誌の表紙を飾っていたりしたので、前々から「あれ、この娘はそういうの全然平気なんだな」と思っていた。
しかし本編を観たらそれどころじゃなかった。
あんまり意味もなくとりあえず下着姿だったりするし、幼児言葉みたいなセリフを言う表情もすごい。
サトエリには色んな意味で脱帽した。
あ、あと体育座りしているシーンがあるんだけど、そこで「うわ! 足長いな!」と思った。


そんな中で及川光博は演じるキャラクターを見事に自身のキャラクターに引き寄せていて、強い印象を受けた。
それって演技の枠組みで言ってしまえば反則技なのだけど、『ハニー』はそれが許されるプロレス的映画でもあるわけで。
ミッチー演じるブラック・クロウがナルシスに熱唱しながら登場する場面は、まちがいなくこの映画のハイライトだ!
及川光博ファンは必見。