佐野元春『ビートニクス コヨーテ、荒地を往く』購入

jugoya2007-09-28

よくぞ出してくれました、という一冊。
ビート文学の研究者は他にもいるけれど、日本におけるビートの紹介者としてもっとも影響力があったのは間違いなく佐野元春だろう。
そんな佐野元春が責任編集をつとめていた雑誌「THIS」に掲載されたビートニクに関するコラムやインタビューを集め、構成をあらたにしたのが本書だ。
なにしろ「THIS」は現在では入手困難(持っている人は手放さないので古本市場にもなかなか出回らない)なので、佐野元春ファンにとってもビート文学の愛好者にとっても、「よくぞ出してくれました!」なわけだ。
佐野元春がケルアックの墓を訪ねるドキュメントが収録された付録DVDについては必要ないという人がいるかもしれないが、逆にこういう機会でもなければ陽の目を見ることもなかったであろう映像なので私は素直に大歓迎だ。
ハードカバーの単行本に付録DVDがついて1,800円だから割高感はないし、長く楽しめる一冊になりそうだ。