「パンドラ Vol.2 SIDE-B」に文学フリマ総括を寄稿しました

先日発売になった「パンドラ Vol.2 SIDE-B」(講談社)に、第七回文学フリマゼロアカ道場第四回関門の総括を寄稿しました。
題して「文学フリマのいちばん熱い日」です。
p227からです。


この原稿は文学フリマ当日夜の懇親会で依頼されたものです。
イベントがあまりにもすごい盛り上がりだったので、当初は予定していなかった文学フリマ×ゼロアカのレポートを次の「パンドラ」に載せざるを得ないだろうとその場で決定し、その場で依頼するというすごい力業でした。
「パンドラ」編集長のN崎さんと編集部員KJさんから、まさに懇親会の場で「文学フリマの総括の原稿をお願いします。締め切りは今週の木曜日で……」と言われたときは驚きました。
四日間しかないわけです。
東浩紀さんの原稿を読むと、東さんへの依頼もまったく同じ状況だったそうです)
二つ返事で引き受けたものの、実は一日目と二日目は文学フリマ疲労と熱狂でうまく頭を整理することができず、実は一文字も書けませんでした。
後の二日間で書き上げました。


それにしても。
私の原稿は東さんの総括の原稿と並んでいるのですが(私が先、東さんが後です)、ある意味で見事なコントラストというか、なんだかおかしな繋ぎ方になっています。
ぜひ、ご一読ください。

パンドラ Vol.2 SIDE-B (講談社BOX)

パンドラ Vol.2 SIDE-B (講談社BOX)

講談社BOX「パンドラ」Vol.2 SIDE‐A発売!

講談社BOXの雑誌「パンドラ」Vol.2 SIDE‐Aが発売になりました。
なんと「東浩紀ゼロアカ道場」が特集されています。
もちろんこのタイミングですから、現時点での道場生たちのレポートと文学フリマの情報が載っています。
さらに私自身も文学フリマについてエッセイを寄稿しました。
文学フリマというイベントの紹介から、文学フリマと評論との独特の関係性や、小説や詩や雑誌などもある文学フリマではゼロアカ道場生は他の門下生や道場破りと戦うだけじゃないんだというようなことを書いています。
ぜひご一読いただけたら幸いです。

パンドラ Vol.2 SIDE-A

パンドラ Vol.2 SIDE-A

以前、新聞に寄稿したコラム「ライトノベルという現象」

昨日の電話取材で話しつつ、自分もまた文学フリマで同人誌を出さないとなという気持ちを新たにした望月です。
思い立って昔の原稿を読み返していました。
せっかくなので、ここに採録しておきます。
新聞掲載時に記者が付した小見出しもそのまま再現してみました。
なお、この原稿は2年前に発表したものなので、ちょっと古い話題もあります。
そのあたりのことを踏まえてお読みください。

ライトノベルという現象

 ライトノベルという言葉をご存じだろうか。若者を中心に広く読まれている小説群を指す言葉で、近年は時ならぬライトノベルブームであるという。その証拠に、本屋ではライトノベルのコーナーが棚の一角を占めており、解説本が何種類も並んでいる。

中高生読者の共感

 では、ライトノベルとは具体的にどのような小説を指すのか。傾向としてはマンガ・アニメ調イラストのカバーと挿し絵がある本、あるいはそれをフォーマットとする電撃文庫角川スニーカー文庫といった特定のレーベルから出る本のことであり、内容的にはアニメ・ゲーム・マンガ等との関連性が強く、若くしてデビューした作者が同時代感覚を持つティーンエイジャーを読者層として書く小説のことと言われている。しかしこの説明は「正確な定義はない」と留保をつけられることが多い。なぜならこの条件に従うと、例えばテキストだけを抜き出して読んだ場合、それがSFやファンタジーやミステリーであると言えてもライトノベルであるとは判断できないことになるからだ。
 つまり、そもそもライトノベルとは「1ジャンル」として確定できない要素を含んだ用語と考えなくてはいけない。これを私なりに定義づけるなら、ライトノベルとは主に中高生の読者が「こんな小説を自分も書いてみたい(書けるかもしれない)」という共感を抱く作品、およびそのような敷居の低い読者と作者の関係性を指す言葉であり、ジャンルではなく現象なのである。大正時代の若者が白秋や犀星や朔太郎に刺激されて詩を書きたいと思ったような情熱が、今のライトノベルという現象を支えている。

同じ「肩書き」でも

 よってライトノベルは読者がブログで感想を書き綴るのに適した作品群であり、そこでは作者のプロフィールも重要なサブテキストとして読まれている。『神様家族』などラブコメという極端にマンガ的なジャンルを得意とする桑島由一と、『NHKにようこそ!』などの鬱な青春小説で現代の太宰治とまで評される滝本竜彦は、その作風の違いにも関わらず「ひきこもり出身」という肩書きにおいて同じライトノベル作家なのである。
 またライトノベルは、海外に比べSFやファンタジーが根付かなかった日本でそれらの受容を広げた功績もある。『マルドゥック・スクランブル』でSF大賞を獲った冲方丁、抒情と機知に富む異世界ファンタジーキノの旅』の時雨沢恵一、また『空の境界』でPCゲームの世界から一躍新伝奇ミステリーの旗手となった奈須きのこなどは、ライトノベルという現象がなければ世にでなかった才能かもしれない。

“卒業”と“入学”と

 しかし、各々の資質を伸ばすことでライトノベルを〈卒業〉しつつある作家もおり、読者も一緒に〈卒業〉していく。作家・読者双方を一般のジャンルに輩出していくことでブームは沈静化し「ライトノベルは亡びた」などと囁かれる日も近いだろう。もちろん、そう簡単に亡びたりはしない。ライトノベル系のレーベルは例外なく新人賞に力を入れており、自前で発掘した人材がヒット作を生み、新しい読者を広げる仕組みがある。活字離れが叫ばれる昨今、ライトノベルは中高生の読者を開拓し、結果として小説の読者を育てる役割を担っているのである。その存在は決して「軽い」ものではない。21世紀の文学愛好者の誰もが通過する若気の至りとしての「明るい」読書体験。それがライトノベルの近未来の姿ではないだろうか。(初出:「しんぶん赤旗」2006年2月14日)

この原稿の発表後、紙屋高雪さん*1に「紙屋研究所」の読書レビュー“文化運動としてのライトノベル 新城カズマ『ライトノベル「超」入門』 *2”で好意的に紹介していただきました。
自分としてはこの原稿で「不毛な論議」と言われて久しい【ライトノベルの定義】にあえて挑むのだという意識があったので、その部分を評価していただいたのはとても嬉しいことでした。
また、これがきっかけとなり『子ども白書〈2006〉』(草土文化)*3ライトノベルの項を担当することになったのでした。
こういった反響は自分でも驚きましたね。

*1:

オタクコミュニスト超絶マンガ評論

オタクコミュニスト超絶マンガ評論

*2:

*3:

子ども白書〈2006〉子どもを大切にする国・しない国Part.2―人口減少時代の未来をひらく想像力

子ども白書〈2006〉子どもを大切にする国・しない国Part.2―人口減少時代の未来をひらく想像力

今週は泊まり

イベントディレクターの仕事で今週は泊まり込みで仕事の予定です。
問い合わせ等はレスポンスが遅くなると思いますのでご了承ください。
それでも最近は携帯でメールの送受信もできますし、さほど困らなくなってはいます。
メールのやりとりだけなら出先にノートパソコンを持って行くという必要性が無くなってきているように思います。
本当に携帯電話周辺の進歩は凄いスピードです。

甲府その2

jugoya2007-09-02

甲府二日目。
とりあえず仕事のほうはつつがなくやっつけました!


仕事は18時ぐらいで終わりにも関わらず、21時のスーパーあずさ号のチケットを取った私は、甲府でゆっくり夕食をいただいたのでした。
写真は「おざら」という名物。
要するにほうとうの冷たいバージョン。
やっぱりそれしかないのか、甲斐の国!?

甲府へ

jugoya2007-09-01

甲府にやって参りました。
仕事は明日の本番の下見だけで終わったので、午後は観光の余裕がありました。
まずは甲府駅からバスで武田神社に。
姫の井の水を飲みました。
それからバスで戻って風林火山博。
せっかくですから期間限定の展示をみておこうというわけです。


それからビジネスホテルにチェックインしたのですが、「こんなユニットバスで疲れがとれるか!」ってことで、またまたバスで湯村温泉街へ。
ホテル備え付けのタオルを持っていく念の入れよう。
どこかの旅館かホテルの温泉にいくつもりだったのですが、温泉街のど真ん中にボロ〜い風呂屋が目に入りました。
ボロいけど北斎も描いた名湯だとか。
「鷲の湯」というところで、開湯伝承もある由緒ただしい湯のようです。
まあこっちは温泉に入るのが目的ですから、むしろ好都合。
ただしかなり年季の入った建物なんです、これが。
いちげんさんには厳しい風情の外観に負けじと、勇気を振り絞ってガラガラっとサッシ戸を開けました。
サッシ戸という時点でアレなんですが、靴箱のカギはやっぱり木の板でした。
そして私はお金を払って脱衣所に入った瞬間、「しまった!」と思いました。
そう、ここはホテルの風呂とは違うのです。
備え付けの石鹸もシャンプーもありません。
かたや私はタオルのみ持参であとは裸同然なわけです。
同然、というかまさに裸です。
風呂場にはいると先客が1人います。
五分刈りのおっさんで、ガッチリした銭湯セットを前に置いています。
私はおっさんのベテランのオーラに負けじと声を掛け、石鹸とシャンプーを使わせてもらうことに成功。
無事に温泉を堪能することができたのでした。
まあ、たかが風呂にはいるだけなのに、やたら勇気を使いましたが、温泉をたった380円(そう!なんとここはノーマルな銭湯価格だった!)で楽しめたから結果オーライです。
ホテルの入浴料はけっこうボッタクリ高価格設定ですから。


夕飯はもちろん、ほうとうを食べましたとさ。
明日に続く。

山梨へ

明日から仕事で甲府に出張です。
2号でも8時ちょうどでもないスーパーあずさに乗って行ってきます。
一泊だけですが、土曜日は時間が空きそうなので風林火山博でも見に行こうかと思っています。